当院の緑内障治療
当院では患者さんの “大切な光” を生涯にわたり守り抜くために、下記のような取り組みをしています。
患者さん自身に
病気に対する理解を深めていただく
緑内障は一生付き合わなければいけない病気です。
そのため視機能を維持させるためには、まず患者さん自身が疾患をよく理解することがとても重要です。
当院では緑内障に対する理解を深めていただくためDVDの視聴や眼圧管理に関するご説明、カウンセリングなどを行い、疾患への理解が深まるよう対応しています。
患者さん毎に最適な治療計画を作成
緑内障と確定診断されると点眼治療が始まります。
眼圧は個人差が大きく誰もが同じ眼圧を目指すわけではありません。
まずは、その人の眼圧を何度か測定し、ベースライン眼圧を算出。年齢や緑内障の進行具合や眼の状態からパーソナルな目標眼圧を決定します。
目標眼圧が決まると様々な点眼薬の中から最適なものを選択し治療開始となります。
丁寧な点眼指導を個別に実施
目薬はなかなか正しい方法で滴下するのは難しいもので、特に高齢者や緑内障による視野障害がある人は点眼薬が目にうまく入っていない場合が多いものです。
当院では点眼手技の指導を個別に丁寧に行い、光を守る大切な治療のお手伝いをしています。
光を預けていただく患者さんの目を守るために
失った視野を取り戻すことはできません。
視野障害が進行する前に悪化の兆候をとらえるため、網膜厚の解析や視神経乳頭の状態を常に追っていきます。
早期に悪化の兆候を捉えることで目標の変更を適切かつ柔軟に行い、視野障害の進行スピードを遅らせ視機能を守ります。
他院から転院される方へ
緑内障治療中で他院から転院される方は、出来る限り今までの治療歴の情報をご持参いただいております。
それは、緑内障は経過がとても重要な病気で、目標眼圧は個人差が大きく、初診時の検査データだけでは不十分なのです。
初診受付時に診療情報提供書(紹介状)など今までの治療経過が分かる書類をご提示いただきますようお願い致します。
緑内障とは
視界が部分的に欠けたり・狭くなる病気です。
失明率1位の怖い病気ですが、進行するまで自覚症状はほとんど無く、症状を自覚したときには、かなり進行した状態になっていることが多くあります。
緑内障の進行の早さは、眼圧が大きく影響します。
眼球は房水という水によって丸い形状に保たれています。その内圧が眼圧です。眼圧が高くなると眼の内側の神経が障害されます。
また、一度障害された視神経細胞は回復することがないため、早期発見・早期治療が重要です。
大切な眼を守るためにも、定期的に眼科検査を受けるよう心がけましょう。
緑内障の視野変化(右眼のみを示す)
初期
中期
末期
緑内障の治療
緑内障治療の目的は、眼圧を下降させて病気の進行を抑えることです。
治療のファーストステップは、点眼薬(目薬)による薬物治療です。点眼薬を数種類使っても視野障害が進行する場合は、手術で眼圧を下げます。白内障手術やレーザー治療は、眼の中の水(房水)の流れをスムーズにする処置です。
いずれも、視力や視野を回復させるものではなく、眼圧を下げるための処置になります。